稀少!!昭和ヘッドウェイのオリジナル・シリーズ、500番シリーズのHD-510が入荷しました!!
信州松本に工場を構えるヘッドウェイ・ギター。1977年創業のヘッドウェイ・ギターはいつの時代もその価格からは想像を遥かに超えるハイ・クオリティーな製品を世に送り出してきた日本を代表する、アコースティック・ギターのトップ・ブランドです。そんなヘッドウェイも1983年に起きた、2度に渡る工場火災に因り、一時期アコースティック・ギターの生産を中止せざるを得ない状況に追い込まれます。その後、多くのファンからの熱い想いに応える形で1999年に復活を遂げ、以降現在に至るまで高品質でハイ・コスト・パフォーマンスな製品を世に送り出しています。今回入荷は工場火災前の1981年頃のHD-510。第一期ともいえる昭和ヘッドウェイは実質6年間しか生産されておらず、今なお昭和ヘッドウェイを探しているファンも多い貴重な時代の1本で、しかも500番シリーズは1980年から発売を開始したシリーズですので、現存する個体数も少ないマニア必見のレア・モデルです!
ソリッド・スプルースTOP、ラミネイト・ローズウッドSIDE&BACK、マホガニーNECK、エボニー指板&ブリッジ、ノン・スキャロップ・ブレーシング、実測43.5mmナット、646mmスケールのドレッドノート・ボディー。500番シリーズは、マーチン・レプリカから脱却し、オリジナル・スタイルを確立しようとしたヘッドウェイ・オリジナルのラインナップで、アーチ型のヘッドにフラッグ・ロゴ、ひよこ型のPGなど、後のヘッドウェイの多彩なラインナップの礎ともなった名シリーズです!今回入荷の510は、500番シリーズでは一番お安いモデルとして生産されていて、SIDE&BACKは合板の仕様になっていますが、当時のヘッドウェイは定価8万円以下のモデルには芯材にラワンを使った合板が、10万円以上のモデルには芯材にメイプルを挟んだ合板が使用され差別化がなされていました。一口に合板と言ってもメイプル芯の合板はアタッキーでトルクの強いサウンドになり、細かい部分にもサウンドに対する真摯な取り組みが窺えます!
サウンドは昭和ヘッドウェイらしい骨太で密度の高いパワフル・サウンド!ローズウッド・ボディーの太く安定感のある中低域に芯の太いしっかりと発音されるハイが絡み、力強くトルク感のあるサウンドを響かせます。近年流行りのスキャロップ・ブレーシングでふわんと音が出る楽器に比べると倍音成分はかなり少なめに感じますが、その分基音が太く存在感のあるサウンドになっていると思います。フラットピックで搔き鳴らせば、ゴンゴンと響き渡る男性的なパワフル・サウンドを響かせますので、ブルーグラスやカントリーなどのパワー重視の演奏にもばっちり嵌まります。フィンガーで爪弾いても基音のしっかりした粒立ちの良いサウンドが得られますので、プレイ・スタイルやジャンルを問わず、ヘッドウェイならではの質の高いサウンドをご堪能頂ける事と思います!
楽器のコンディションは小キズこそ散見出来ますが、年式の割には綺麗なコンディションを保っています!ボディー・トップには打痕や弾きキズなどそれなりに有りますが、ほとんどのキズが光の反射で見れば気付く程度の浅いキズばかりですので、40年以上経過したビンテージ・ギターとして見て気になる箇所は無いかと思います。バックは一見ほとんどキズが無いように見えますが、光の反射で見てみると、全体的に細かい擦り傷がびっしり入っています。その他にも小さい打痕や擦り傷など散見出来ますので、決して極美品とは言えませんが、80年代の楽器として見れば取り立てて気になるような箇所は無いかと思います。ジャパン・ビンテージに付きものの塗装の白濁は、画像だとバックに薄ぼんやりとその傾向が見られますが、実際はまず気になるレベルではありません。過去にPUを付けていた時期もあるようで、エンドピンはオーバー・サイズのモノに交換されています。
ネック・コンディションも良好で綺麗にストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.5mm、1弦側1.8mm程度と非常に弾き易いセッティングになっています。サドルにももう少しだけ余裕があります。フレットはローフレットに少し減りが見られますが、全体的にまだ充分な高さが残っています。
ヘッドウェイ・ファンにはもちろんの事、お手頃で頑丈な、それでいてパワフルなサウンドをお探しの方にもオススメの「お値段以上ヘッドウェイ」です!
ケースは復活直後頃のヘッドウェイ・ハード・ケースが付属します。
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