S.YAIRI YD-306 1977年製
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S.ヤイリらしい豪快な鳴り!!オール単板仕様のYD-306良品ビンテージが入荷しました!!

数あるジャパン・ビンテージ・ブランドの中でも、とりわけマニアックなファンの多いS.ヤイリ。当時のS.ヤイリは一番安い価格設定の物でも6万円スタートという、日本のブランドとしてはなかなかにお高く、当時のギター少年にとっては簡単に手に入れる事は出来ないプチ憧れの存在でした。そんな少年時代を経て、現在では立派なギターおじさんになった(笑)我々以上の年齢層のアコギ弾きにはどこか懐かしくもあり、やはり一度は手にしておきたいブランドとして、今なおファンの多い人気ブランドです!今回入荷は77年製のYD-306。SIDE&BACK材がハカランダから単板のローズウッドに変わったばかりの頃の1本です!

ソリッド・スプルースTOP、ソリッド・ローズウッドSIDE&BACK(バック3ピース)、マホガニーNECK、エボニー指板&ブリッジ、ロッド1フレット下、指板エンド刻印無し、ネック・ブロックに型番&シリアル刻印、実測44.1mmナット、645mmスケールのドレッドノート・ボディー。YD-306はハカランダ合板SIDE&ハカランダ単板BACKという仕様で、1971年頃から生産が開始されますが、その後も細かい仕様変更があります。75年の初期頃にアバロン・ロゼッタが施された306が存在します。そして同じ75年~76年頃に掛けては、それまで横ロゴだった306の縦ロゴ・バージョンが登場します。そして恐らく76年終わり頃から今回入荷の個体同様SIDE&BACK材がローズウッド単板に変遷していきます。78年頃のカタログによると、SIDE&BACKはまだハカランダとの表記がありますが、実際は76年終わり頃~77年にはSIDE&BACKはローズウッドの単板に仕様変更されたようです。しかしこの頃はまだトラスロッドは下出しにはなっていませんので、ざっくり言うと第2期の仕様と言えるかと思います。

そのサウンドは豪快という言葉がぴったりな骨太でパワフルなヤイリ・サウンド!かなりエッジ感のきつめなサウンドで、ゴンゴンと豪快なサウンドを響かせます。ヤイリらしい芯の太い出音にエッジの効いたブライトな倍音が絡み、野太くも無骨な、それでいてギラギラとした野性味を感じさせるサウンドです。近年物によくあるキラキラと美しい倍音感とはちょっと違い、やはり昭和の無骨さを感じさせてくれるようなサウンドですね。フラットピックで掻き鳴らせばバリンバリンに開いた攻撃力抜群の爆音を響かせますし、フィンガーで爪弾いても粒立ちが良く存在感抜群のサウンドを奏でます。常々思うのですが、、昭和S.ヤイリってハカランダだろうがローズウッドだろうがあんまり関係なく、「バリバリゴリゴリのヤイリ・サウンド」という表現が一番似合うように思います(笑)。

楽器のコンディションは年式なりのキズや使用感、経年感などありますが、自然なキズばかりですので、ビンテージ品として見れば取り立てて気になるような箇所は無いかと思います。強いて言えばヘッド・トップの2弦と5弦のペグの間に三日月状のキズが入っていて不自然と言えば不自然ですが、、、なんだか「愛と誠」の太賀誠の額のキズみたいでカッコいいですね(笑)。その他トップにも打痕や弾きキズなど多数確認出来ますので、決して極美品ビンテージとは言えませんが、如何にもビンテージ・ギターらしい佇まいでそんなに気になる箇所は無いかと思います。ジャパン・ビンテージに付きものの塗装の白濁は、SIDEに所々兆候が見られますが、白濁と言うほど酷い箇所は無いので、こちらも気になることは無いかと思います。

そしてこちらの個体、どうやら一度ネック・リセットされているようでネックの差し角もばっちり、ネック・コンディションも良好で綺麗にストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.5mm、1弦側1.9mm程度と非常に弾き易いセッティングになっています。その状態でサドルにもまだ余裕がありますので、更なる弦高の微調整も可能です。フレットは全体的に減りが見られますが、一番減っている箇所でもオリジナルの7割程度の高さが残っていますので、まだ当分はリフレットの心配も無いでしょう。

S.ヤイリ・ファンには当然オススメですが、お手頃価格でしっかりとした作りとサウンドのギターをお探しの方にもオススメ出来る、当時の職人の真摯な姿勢が感じられる逸品です!

オリジナル・ハード・ケース付き

SN:71-08