ヤマハらしい豪快な鳴り!!76年製前期型L-15が入荷しました!!
ヤマハ伝統のLシリーズ。L四天王はさすがの高値となり、なかなかおいそれと手が出る存在ではなくなってしまいましたが、当時の価格が比較的抑え目で、且つハカランダ単板SIDE&BACKのL-10やL-15は、現在でもハカランダ単板物としては比較的安価に入手出来るため、非常に人気があり、それ故に市場に流れる個体数も少ない稀少なアイテムとなっております!今回入荷は76年製のL-15。いわゆる前期型と呼ばれる個体で、SIDE&BACKのハカランダの杢目も豪快な稀少な1本です!
高級エゾ松単板TOP、高級ハカランダ単板SIDE&BACK、アフリカン・マホガニーNECK、エボニー指板&ブリッジ、実測44.2mmナット、651mmスケールのヤマハ・オリジナル・ウエスタン・ボディー。79年以降の後期型だとジャンボ・ボディーになりますので、L-15の前期型と後期型ではボディー・シェイプが変わります。前期と後期の違いはよくこのボディー・シェイプが語られる事が多いですが、実はその他にも細かい違いが結構あります。ポジション・マークは前期型が独創的なモザイク柄なのに対し、後期型では比較的一般的なポジション・マークに替わります。ボディーを取り巻くモザイク柄のトリムも前期と後期では柄がかなり変わるので見た目の印象も変わりますね。そして前期型はPGが小ぶりなのも一つの特徴です。L-15に関しては、前期も後期もハカランダ単板SIDE&BACKは変わらないので、どちらがより人気が高いという事は無いかと思いますが、市場に出回る個体数は圧倒的に前期の方が少ないので、それだけ稀少なアイテムと言う事は出来るでしょう!あ、因みに当時のカタログを見ると、前期型のトップ材、サイド&バック材には「高級」の文字が付きますが、後期型からはこの「高級」の文字が消えてしまいます(笑)。。
サウンドはハカランダらしいエッジ感のあるサウンドに、ヤマハならではの剛性の高いサウンドがブレンドされ、バリンバリンに豪快なハカランダ・サウンドを奏でます!ブライトで直進性の強いサウンドは、マーチンのような弾力性のある色っぽいサウンドとは一線を画しますが、この男らしくゴンゴンと抜けるサウンドこそがヤマハのハカランダ・サウンドの真骨頂かと思います!フラットピックで掻き鳴らせば、カリッカリに乾いた豪快なハカランダ・サウンドをご堪能頂けますし、フィンガーで爪弾けば一変、エッジの立ったブライトなサウンドながら、ハカランダらしい艶のあるサスティーンが得られ秀逸です!
楽器のコンディションは、それなりの小キズや使用感、経年感などありますが、年式から考えると、キズの少ないまずまずの美品コンディションと言えるでしょう!ボディー・トップにはコツコツとぶつけた打痕や弾きキズ、擦り傷などありますが、今まで当店に入荷したL-15の中では一番綺麗な顔付きじゃないかと思います。ボディー・バックの1弦側ウィングのエンド部から10cmほどのクラックが入り接着修理されています。ここだけが残念な箇所ですが、ハカランダはどうしても割れやすいので、まぁこのくらいのクラック修理は致し方ないところでしょう。クラックは表面からがっちり接着されていて、裏からは補強は打たれていませんが、強度面では全く心配無さそうです。その他SIDE&BACKからネックに掛けてもそれなりにキズはありますので、決して極美品とは言えませんが、年式から考えれば全体的に年式なりのオーラがある感じで、バック・クラック以外は取り立てて気になるような箇所は無いかと思います。
ネック・コンディションも良好で綺麗にストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.5mm、1弦側1.9mm程度と非常に弾き易いセッティングになっています。サドルにもまだ余裕がありますので、更なる弦高の微調整も可能です。フレットはそこそこ減りが見られますが、一番減っている箇所でもオリジナルの7割程度の高さが残っていますので、まだ当分はリフレットの心配も無いでしょう。
年々稀少性を増すハカランダ単板物。このコンディション、サウンドでこのお値段は絶対お買い得かと思います!ボディー内部のインナー・ラベルにはもちろんテリー中本さんのサイン入りです!
ケースも当時のヤマハ・ハード・ケースが付属します。
SN:0583